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泉総理が靖国に強行参拝しました。多分小泉総理にとっては、一度はやらなきゃ気がすまねぇ、ということだったのでしょう。なぜか、世間の反応にも、まぁ、やちまったもんはしゃぁない、てな雰囲気が漂ってます。
でも、中国は猛反発するだろうと思ったら、任期終了間近のせいか、意外とウスい反応だったようで。冷静だったと言うべきなんでしょうか。

 中国の対日政策も既にポスト小泉へとシフトしているのだろう。そしてその重責を担うはずの安部は、政権構想に憲法の全面改正を盛り込む意向を表明した。

すでに自民党は、新憲法制定推進本部なるものを設置して、新憲法草案なるものも出している。これがどの程度安部の意に適ったものかは知らない。
とは云え、憲法改正は自民党の結党以来の悲願でもあるわけだから、今度こそは、と悲壮な決意に燃えているかどうかは知らないが、かなり本気には違いないのだろう。

しかし、恥ずかしながら私は、自民党がこんなもの(新憲法草案)を世に出しているとは知らなかった。
だが、このブログだって結構遁世的な気分で書いているので、ホンネを言えば恥ずかしいなんて気持はさらさらない。もっと世間にアピールしろ!といいたくなるのだが、党のホームページを見ると一応パンフレットも掲載してはいる。

パンフレットには、最初の項目で美しい日本語の表現を用いるべきとの意見もある、と書かれている。
あの脂ぎった政治家センセイ達に本当にそんな美しい日本語に対する感性があるのか私には、解らない。

上記で、私が思いあったったのは、三島由紀夫の「文章読本」だ。

文章読本 文章読本
三島 由紀夫 (1995/12)
中央公論社

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 文章読本において、三島由紀夫は、日本政府が発表した、マカッサー憲法の日本語訳憲法の文章を、奇怪で醜悪な文章だと酷評している。そしてこの翻訳文が、現在の憲法の元になっていると加え、さらに、もし日本が明治時代に、占領されていたら憲法の文章も、もっと流麗な美文であっただろうとまで、書いている。
 パンフレットの記述も、この三島由紀夫の評価を念頭に置いたものである可能性は十分にある。

三島由紀夫が引用したマッカサー憲法とその翻訳文とは、おそらく国会図書館ホームページの日本国憲法の誕生の資料、「GHQ草案」「口語化憲法草案」のことだろう。(テキストの表示をクリック)
 奇怪でグロテスクかどうかは知らないが、たしかに、芸のない直訳文だ、位のことは言われても仕方のない文章だ。そして現行の日本国憲法の前文も、多少の語句の変更はあるものの、ほとんどこの「口語化憲法草案」の文面を踏襲している。

しかし三島の憲法の文章に対する評価を文字通りに受けとっていいのか、との思いもある。
或いは、戦後急激にアメリカ的な民主主義社会へと変貌していった日本社会に、三島由紀夫の潔癖な復古的美意識は、ある種の軽佻浮薄な猥雑さを感じとってはいなかっただろうか。そしてそれが、戦後日本民主主義社会の方向性を最も象徴的に表象する憲法前文への生理的な嫌悪感となってあの酷評へ反映されてはいないだろうか。

安部政権下で憲法の改正が成立する可能性は十分にある。
しかし、公明党はどうだろう。憲法改正の政策的なスタンスには、自民党とは、結構隔たりがあるような気がする。なによりも、創価学会や公明党の下部組織が、本当に自民党の改正案を支持するのだろうか。あるいはこれをきっかけに公明党が政権離脱する事態に発展する可能性はないのだろうか。

だが、自民党にとっては、今が自主憲法制定の千載一遇のチャンスであるはずだ。憲法改正問題で、仮に公明党が政権離脱しても、野党の一部を巻き込んで、憲法改正を実現すべき、というのがホンネだという議員サンも結構いるのではないだろうか。

そしてそれが、次の政界再編のきっかけになるかもしれない・・・。



テーマ:憲法改正論議
ジャンル:政治・経済
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